HAPPY7

子ども、親、先生たちのHAPPYのために♪

「育休」って幸せですか?

先日、育休中の友人家族と食事へ行きました。
あと半年で育休が明けるので、今の気持ちを聞いてみました。
すると、
「早く育休が明けてほしい。というか仕事をしている方が楽だなぁ。」
という答えが返ってきました。
もう少し詳しく聞くと、

・子どもとずっと2人で憂鬱になる。
・子育てはエンドレス
・会話する人がいない。

という理由を教えてくれました。
一般的には育休は仕事を休めるので、楽ができると思われがちです。
でも、実際はそう感じている人ばかりでは無さそうです。

今回は、この友人との会話から、育休について考えていきます。

育休は孤独

私は育休を取ったことも、ワンオペ育児をしたこともありません。
でも、我が家は実家の支援が受けられなかったので、子どもの具合は悪い時は仕事を休んで家で育児をしていました。
時には数日休んで育児をすることもありました。
育児は「楽しさ」や「喜び」を感じることがたくさんあります。
しかし同時に、孤独感も感じます。

喜びを分かち合えない孤独
人は喜んでいる時に誰ともその感情を共有できない時に最も孤独感を味わうそうです。子育てはまさにそれに当てはまります。
子どもが初めて〇〇ができた。
と喜んでも、それを分かち合う人がいないのが寂しかった。

誰からも評価されない孤独

子どものためにご飯をつくり、おむつをかえ、寝かしつけをする。
やっと寝たと思ったら突然泣き出し、泣いているのをあやし、絵本を読んであげる。
天気の良い日は、水筒の準備をして公園に散歩に連れていく。
これは子育ての一部。
もっともっとたくさんのお仕事があります。
それも簡単ではありません。
慣れないうちは一つ一つに精神力を使います。


こんなに大変で、尊い仕事なのに、誰からも評価されません。
周りからは、それが当たり前なのです。
「いやいやこれは大変だから!これを毎日やっているママは凄すぎる、神業だ。」
実際にやってみれば子育ての大変さが身に染みます。

育休中の「吸収精神」

モンテッソーリ教育用語に「吸収精神」という言葉があります。
0〜6歳の子どもは写真で撮ったかのように身の回りの環境を、そのまま吸収し、自分を発達させていくという考えです。
特に0〜3歳は無意識に身の回りの環境をスポンジのようにどんどん吸収していきます。
バイリンガル教育などが成立するのもこの時期です。


「吸収精神」は、なにも言語だけではありません。
その家庭の習慣や立ち振る舞いなど、良いことも悪いことも関係なく吸収するのです。
この大切な時期に、ワンオペ育児で、家庭が重くるしい雰囲気だったらどうでしょう。
育児に疲れ果てた母親と暗い部屋で二人きり。
子どもはその環境と雰囲気を吸収します。
言葉が少なければ、子どもの言葉の遅れに繋がります。
子どもへの暴力があれば、その子も暴力を吸収してしまいます。
また、0歳〜3歳は愛着を形成し、親子のふれあいが最も大切な時期と言われています。
親子との質の深い関わりを通して、子どもは少しずつ親から離れても行動できるようになり、3歳以降は保育園や幼稚園でも過ごせるようになります。
もし、この時期に愛着が結べなければ、保育園や幼稚園へ行くのも困難になるかもしれません。

パパの育休取得

朝の出勤時、抱っこ紐でバス停に並ぶパパ。
自転車の前後に子どもを乗せて保育園へ向かうパパ。
そんな光景がここ数年で急に増えてきた感じがします。
私(パパ)が抱っこ紐で子どもと過ごした5、6年前は、まだまだ育メンは少数派だったと感じていましたが、今ではそれがもう普通です。

「育休を取れ!」
と、言うのは簡単です。


でも実際は育休を取得するのもハードルが高い日本。
そして、その先に育児生活。
一人で朝から晩まで子どもと過ごす。
子ども好きで小学校教師をしていた私でさえ、一日ずっと子どもと過ごすのは本当にハードです。17時まで働けば退勤というふうにはなりません。
これが何日も続いたらと思うと…^^;


男性の方がメンタルに脆いと言われますが、もし男性の育児休暇が増えれば、今以上に育児ノイローゼが増え、虐待という悲劇も増えてしまうかもしれません。

だから、パパの育児休暇の取得の推進は、育児環境の改善とセットで行うべきです。
・育児のサポートにケア
・パパ友、地域の繋がりの確保
・育児疲れのリフレッシュの機会
これらを企業や行政が率先して行わなければ育児休暇の取得も進みません。

 

私の妻は育休が終わるのをとても残念がっていました。
育休の明ける一年前から「憂鬱だ。」とぼやくほどでした。

でも、裏を返せば、
「育休が終わって欲しくない。」という言葉は、子どもと充実した時間が過ごせたという証明なのかもしれません。

私は全ての育休をするパパやママが「幸せな育休を過ごしてほしい」と思っています。
パパやママが幸せなら、子どももその環境を吸収するので幸せになるに違いありません。
そのためには育児をサポートする環境づくりが不可欠です。
「育休」の理解やそのサポートが深まることを願うばかりです。