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子ども、親、先生たちのHAPPYのために♪

「観察」は子育て&教育の土台

モンテッソーリ教育の根幹は「観察」です。何故なら、モンテッソーリ教育は、子どもを観察して得られたデータによって教育プログラムが作られているためです。そのためモンテッソーリ教育は科学的な教育法と言われています。

今回はこの「観察」を日頃の学校での教育や、家庭での育児に生かす方法を紹介していきます。

1 観察とは?

ありのままを客観的に

「観察」というと理科の実験や植物の観察を思い出す方が多いかもしれません。うちの娘も学校の宿題で、よく植物の観察をしていました。

観察することで、様々な発見や気づきを得ることができます。

この時に大切なのは、感情をできるだけ入れず、客観的に観察することです。自分の感情を入れてしまうと、偏見や気分によって事実が歪んでしまいます。

子どもを観察する

子どもを観察する時も客観性が大切です。

子どもが遊んでいる時、学んでいる時、けんかしている時、運動している時、様々な場面で子どもを観察することができます。

時々、子どもを客観的に「観察」してみましょう。すると、新たな発見や気づきがあるかもしれません。

特に、子育てや教育で課題を感じてることがある場合は意識的に「観察」を取り入れることをおすすめします。
↓こんな時は観察を

・兄弟でケンカばかりしている・忘れ物ばかりしている・学習でつまずいている・落ち着きがない・やる気がない・集中力が続かない などなど

気配を消す

人に見られると、いつもの行動ができません。子どもを客観的に観察するには、こちらの気配をできるだけ消すことが大切です。

モンテッソーリ教育では「観察」をする時は「壁になれ」と言われます。そのくらい存在感を消すことができれば、子どもはありのままの姿をみせてくれるでしょう。

 

2 分析をしてみよう

観察したことを、子育てや教育に生かすには、観察で得られた発見や気づきを分析することが必要です。それにより、子どもにどのような援助ができるかを考えることできます。

ここからは、食べこぼしが多い子を観察したとして解説していきます。

観察から分析へ

子どもを観察すると ⇨
ご飯や汁物はこぼさずに食べられているが、平皿のおかずをこぼしていることや、フォークの持ち方が少し変わっている。
この気づきを分析していきます。

動作を細かく分ける

分析とは細かく分けて理解することです ⇨
平皿のおかずをこぼしてしてしまうのは、フォークの持ち方が違い、人差し指と親指で挟むように掴んでいる。おかずを持ち上げる時に、手首に必要以上に力が入って、そり返すと同時におかずが飛び散ってしまう。また、うまくおかずを集めることができないため、食べるのが面倒になり、さらに汚れてしまう。

何につまずいているのかが分かる

上のように分析すると、このお子さんはフォークの持ち方につまずきがあることがわかりました。フォークだけではありませんが、スプーンやペンを持つ時は中指、人差し指、親指の三本指でバランスよく掴む必要があります。この子はこの三本指の操作がまだ不十分だと言えそうです。

つまずいているとこをを際立たせる

モンテッソーリ教育では、つまずいていことを際立たせることを「困難性の孤立化」と言います。分析によって分かった難しいポイントだけを、取り出して、そこだけを練習します。それによって効率的に苦手を克服することができます

この子の場合だと、次のような練習が考えられます。

・三本指でいろいろな物をつまむ練習をたくさんする

・三本指で細い棒(鉛筆)の端をつまみブラブラする練習

↓次にそのまま、下にずらせばフォークや鉛筆の持ち方になります。

三本指で摘むという感覚は、鉛筆や箸の持ち方や、小さいボールを投げる時にも使います。様々な動作のベースになる大切な感覚です。

まとめ

今回の例は食べこぼしの例でしたが、どんな時でも「観察」はできます。

「観察」をすると、様々な発見や気づきを得られます。そこから分析することで、子どもの困り感を援助することができます。

「なんで、こんなこともできないの!」「あなたはいつも〇〇なんだから!」と、子どもを不用意に傷つけたり、自信を無くしたりするのを防げます。


子どものことでイライラしたり、不安に思ったりしたら、まず客観的に「観察」をしてみてはどうでしょう。HAPPYな子育てや教育のために☆