「先生ぇ〜『あ』が書けないから書いて〜」
とあるAくんが私のところにノートを持ってきました。
Aくんは落ち着きがなく、いろいろなことに気が散ってしまうお子さん。
情緒も少し不安定安で、友達とのトラブルも多めです。
モンテッソーリ教育では、原則的に教師が教え込むことはしません。
「自分でできるように手伝ってね!」というスタンスで援助する必要があります。
そこで教具の出番!
教具とは、モンテッソーリ教育の要である教材のことです。
一般的な教材は、教師が教材を用いて教えます。
モンテッソーリ教育では、教具を通して子どもが自ら学びます。
「あ」を書いてと私を頼ってきたAくんに対して、
私はドラえもんのように「砂文字板」を持ってきました。
砂文字板
板に紙やすりの文字が貼り付けてある教具。神経の集まる指の腹でなぞる事で、視覚と触覚で文字の形を覚えるこることができます。手先の感覚が敏感な幼児に最適な教具です。3歳くらいから使えます☆
砂文字板の使い方を見せると、Aくんは何度か自分で練習していました。
そして、鉛筆を持ち「あ」に挑戦したのです。
書き終えると砂文字板と見比べていました。
納得しなかったのか、一度消しゴムで消し、再度挑戦!!
ここで、教師が、ああだこうだ言うことはしません。
モンテッソーリ教育では「自己の訂正」を大切にします。
Aくんは砂文字板を見ることで、自分で間違いに気づき訂正することができました。
二度目の「あ」では、砂文字板を見ながら慎重に書いていました。目つきが全く違い、集中していることが伝わってきます。
書き終えると、ゆっくりと鉛筆を置きました。全身の力が抜けて、
「できた!できた!」
とAくんは喜んで、元の場所へ戻って行きました。
自分で達成した喜びを全身で味わっているのでしょう♪
本人が求めてこない限り、誉めたり、称賛しないのもモンテッソーリ教育の特徴
私は特に何も言いませんでした。
満足そうなAくんの顔を見れたことが教師の幸せです。
改めて教具の力を感じた瞬間でした。
まっまさかの砂文字板を自作できるなんて!?
しかも、百均グッズで簡単にDIYができると知り驚きです!
詳しく説明してくださっているのでこちらの記事を ↓
我が家でもさっそく制作してみようと思います。
息子はどんな反応をするかな?